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「中日国交正常化50周年を祝う九州中日友好大会」における孔鉉佑大使のビデオメッセージ (2022年1月)
2022-01-26 18:09

  丹羽宇一郎会長、程永華常務副会長、律桂軍総領事、中日双方の友人の皆さま

  2022年「中日国交正常化50周年を祝う九州中日友好大会」が盛大に開催されるにあたり、中華人民共和国駐日本大使館を代表して、謹んで大会の成功をお祈り致します。

  中日国交正常化50周年の今年は中日関係の重要な一里塚で、歴史の新たなスタート地点でもあります。習近平主席と岸田文雄首相は国交正常化50周年を機に、新時代の要求に合致する中日関係の構築を図ることで重要なコンセンサスを得て、両国関係発展の目標と方向を示しました。中日双方は両首脳の重要なコンセンサスをもとに、国交正常化の初心に立ち返り、中日の四つの政治文書の精神を厳守し、中日友好協力の使命を受け継ぎ、中日関係の正しい発展の方向を深く考察・把握して、一層堅固で粘り強く、成熟ししっかりした中日関係を次の50年につなげるようにすべきです。

  習近平主席は、中日友好の土台は民間にあり、中日関係の将来は両国人民の手に握られていると指摘しています。九州は中国との往来の歴史が長く、中日交流協力の重要な玄関です。長期にわたり、中日関係が順境にあっても逆境にあっても、九州の各界はつねに対中友好の信念を守り、両国の友好交流促進のために重要な役割を果たしてきました。2013年、九州各界の友好人士が当時の中日関係の困難な局面を克服して第1回九州中日友好交流大会を開き、「九州中日友好宣言」を発表しました。国交正常化50周年に当たって九州で再び交流大会が開催されましたが、皆さんの信念と熱意には感動、敬服させられます。この機会を借りて、九州各界の方々に心より敬意を表する次第です。

  目下一世紀ぶりの感染症が起伏し長引き、百年ぶりの変局が急進展をみせ、中日関係は大事な正念場にあります。中日は共に地域の重要な国と世界の主要経済体であり、感染症の厳しい試練の下で両国の協力は大きな強靭性と潜在力を示しており、連携による感染症との闘い、地域協力の推進、地球規模の課題への対応などの面で双方が有する共通の利益と責任は日増しに幅広く多様になっています。同時に、中日関係は依然として複雑な局面に直面し、新旧の問題が織り交ざり・顕在化しており、内外のいくえもの要因にさまたげられ、前進しなければ後退する重大な岐路に立たされています。本日出席された方々は、みな中日友好事業の中堅であり、当面の情勢下で、両国の有識者が引き続き中日関係の改善と発展のために重要な役割を果たされるよう期待しております。いくつかのご提案を申し上げたい。

  一つ目は国交正常化の初心に立ち返り、中日関係発展の正しい方向をおさえること。50年前、古い世代の政治家は両国人民の根本的利益から、高度の政治的な英知と戦略的な目で、国交正常化の戦略的決断をしました。この50年中日関係が発展してきた成功の秘訣は、互いの政治制度とイデオロギーの違いを超えて、つねに平和・友好・協力という正しい方向をおさえ、また四つの政治文書の諸原則を厳守し、敏感な問題を適切に処理し、両国関係の政治的基礎をよく守ったことにあります。いま日本の少数の政治勢力がイデオロギーの対立を煽り、両国関係の政治的基礎と重大な原則に関わる問題で続けざまに後ろ向きの動きを見せており、両国の有識者はこれを大いに警戒し、両国関係の大局が影響されないようにすべきです。

  二つ目は揺るがぬ友好の信念を持ち、民をもって官を促す友好の伝統を広く発揚すること。中日は一衣帯水で、往来の歴史が長く、民間の友好と地方の交流はつねに中日関係の優れた伝統と独特の強みでした。戦後の中日関係の再構築と発展のプロセスでも、中日関係が起伏と曲折をたどった時も、各界の有識者は積極的に民をもって官を促し、経済で政治を促し、地方から中央を促して、中日関係の発展に多大な貢献をしました。いま日本の中国をめぐる政治・世論環境は複雑化しており、両国の有識者が友好の伝統を継承・発揚し、リードと牽引の役割を果たすこと、そして中国と中日関係を客観的にみるよう日本の市民を導き、中日が「互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」ことが真に社会のコンセンサスになるよう後押しし、中日友好を人々の間に深く浸透させ、社会と民意の面で両国関係発展の基礎を固めることを希望致します。

  三つ目は交流・協力を深めて、中日友好により多くのプラスエネルギーを与えること。中日は地理的に近く、文化が通じ合い、感染症以前、人の往来は1200万人の歴史的記録となり、250組以上の友好都市関係が結ばれ、全方位で、広い分野の、重層的な交流の枠組みが形成されていました。感染症の影響を受け、この2年間、中日間の人の往来はほぼストップし、市民は現地を訪れて対面で意思疎通を図るチャンネルが失われ、両国の民間往来に新たな課題を突き付けています。各友好団体が国交正常化50周年記念を機に、柔軟で多様な人や文化の交流活動を大いに繰り広げ、交流の「赤字」を埋め、民心の通い合いを深めて、両国の市民が一層知り合い・親しみ合うようになることを期待致します。特に両国の若い世代が中日関係に関心を寄せ、中日交流に身を投じ、友好の信念を受け継ぐよう働きかけなければなりません。

  来月、北京冬季オリンピックが盛大に開幕します。これは東京オリンピックに次ぐ世界的なスポーツイベントで、人類の連帯と友情の象徴で、全世界の選手が公平に競技する舞台で、各国人民の友好交流の祭典です。私たちには、世界に簡素、安全で、すばらしい五輪の祭典を届け、各国と連携して共に未来へ向かう自信があります。その時日本のアスリートが中国に来てウインタースポーツを披露しくれるのを歓迎し、中日両国の選手が冬季種目で好成績を収めるよう期待しております。

  友人の皆さん、「風物長(とこし)えに宜(よろ)しく、眼量を放つべし、浮雲の望眼をさえぎるを畏れず」〈物事は長い眼で見るのがよい、浮雲が視界を遮ることを恐れない〉と言います。民間の友好はつねに中日関係発展の重要な礎と力の源です。中国駐日本大使館はこれまで通り、民間友好を重視、支援し、中日各界による友好交流に大いに協力してまいります。ご出席の友人の皆さまが引き続き中日友好事業に積極的に身を投じ、中日の平和共存、代々の友好、互恵協力、共同の発展という目標実現のために新たな貢献をされるよう希望する次第です。

  ご清聴、ありがとうございました。

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