8月4日、律桂軍総領事がペロシ下院議長の中国台湾地区への訪問について、ブリーフィングを行い、質疑応答しました。ブリーフィングの内容は以下の通りです。

一、ペロシ下院議長の中国台湾地区への強行訪問は、わざとの挑発と火遊びであり、その性質が極めて悪劣で、その結果が極めて厳重であります。

8月2日、米国ペロシ下院議長は中国側の強い反対と厳重な交渉を顧みず、中国台湾地区の訪問を強行しました。「一つの中国」原則及び中米間の三つの共同コミュニケの重大違反となり、中米政治関係の基礎を壊し、中国の主権及び領土の保全に対する重大な侵犯となり、台湾海峡の平和と安定を深刻に破壊し、「台湾独立」分裂勢力に甚大な誤ったシグナルを送りました。中国側はこれに対し断固反対し、厳しく非難し、既に米国側に厳正な申し入れと強い抗議を行いました。

二、「一つの中国」原則は国際社会の共通認識と国際関係の基本準則であります。

世界に中国は一つしかなく、台湾は中国領土の不可分の一部であり、中華人民共和国政府は全中国を代表する唯一の合法政府であります。1971年10月、第26回国連総会では2758号決議に上記の内容を明確にしました。1949年中華人民共和国建国以来、合計181カ国がすでに「一つの中国」原則を基礎に中国と外交関係を樹立しました。

三、「一つの中国」原則は中米間の三つの共同コミュニケの核心内容であり、中米両国が外交関係を樹立し発展する前提と基礎であります。

1979年、米国政府は「中米外交関係樹立に関する共同コミュニケ」で、「アメリカ合衆国は中華人民共和国政府が中国唯一の合法政府であることを認める。この範囲内で、米国民が引き続き台湾人民と文化、ビジネス及びその他の非公的関係を保つ」と明確に約束しました。米国国会が米国政府の一部として、米国政府の「一つの中国」原則を遵守すべきで、中国台湾地区といかなる公的往来すべきではありません。中国側はかねてから、米国国会議員の中国台湾地区への訪問に反対します。ペロシ氏は米国下院議長で、大統領権限继承順位の第二番目にあたり、彼女がいかなる形式と理由で台湾へ訪問することは、米台間の公的往来の実質的関係をグレードアップする重大な政治的挑発であり、「台湾独立」分裂勢力への支持と唆しとなります。中国側は決して受け入れません。

四、現在、台湾海峡が新たな緊迫情勢と深刻な挑戦に直面している根本的原因は台湾当局と米国側が絶えず現状を変えることにあります。

台湾当局が何度も「米国を頼りに独立を企み」、「92共通認識」の承認を拒み、「脱中国化」と「漸進的台湾独立」を推し進めてきました。米国側は「台湾を以て中国を制する」と企み、「一つの中国」原則を絶えず歪曲と空洞化し、米台の公的往来を強化し、「台湾独立」分裂活動に肩入れてきました。これは危ない火遊びであります。中国側はこれを座視するにはいかなく、正当かつ必要な反応をせさるをえません。

五、米側と「台湾独立」分裂勢力が必ず自分の誤りに代償を払うことになります。

中国政府と人民が台湾問題における立場は終始一貫であります。中国主権の擁護及び領土の保全は14億中国人民の確固たる意志であり、国家の完全統一は全中国人民の共同希望と神聖たる責務であります。民意に背いてはならず、大勢に逆らってはなりません。中国政府と中国人民が中国の主権及び領土の保全を守り、国家統一と民族復興を実現する確固たる決意、断固たる意志及び強大たる能力を、どの国、どの勢力、どの個人も判断を誤ってはいけません。ペロシの台湾訪問に対し、中国側はすでに、そして引き続きあらゆる必要な措置をとり、中国の主権及び領土の保全を断固として守ります。

六、米側は過ちを改め、約束を誠実に守るべきです。

　中米両国は世界的大国として、相互尊重、平和共存、対抗回避、協力ウィンウィンという正しい道をとるべきです。台湾問題は完全に中国の内政で、いかなる国家にも台湾問題を裁く権力がありません。中国は米国に対し、実際の行動で「一つの中国」原則及び中米間の三つの共同コミュニケの規定を確守し、米国指導者の約束した五つのこと(新冷戦をしない、中国体制を変えることを追求しない、同盟関係を通じて中国反対しない、台湾独立を支持しない、中国と衝突する意図はない)を確実に履行するよう促します。

最後に、律桂軍総領事は次のように強調しました。「一つの中国」原則は中日関係の基礎であります。日本側が中国の核心利益と重要関心事を尊重し、「一つの中国」原則と中日間の四つの政治文書を確守し、台湾問題に関しては言行を慎むことを希望します。