尊敬する倉富純男会長、土屋直知会長、岡豊樹局長、史銘首席代表、藤原晋一部長、西畑知明部長、谷川浩道会頭 ご来賓の方々、友人の皆様: コロナの冬が去り、春が訪れ、生き生きとする季節を迎えるにあたり、本日、九州の政府関係者、経済界、日中投資促進機構の方々、中国貿易促進委員会、江蘇省・浙江省・北京市・山東省の青島・煙台・威海など地方政府の日本駐在代表の皆様、中国企業の皆様が一同に会し、共に中国経済を展望し、中日経済貿易協力について交流する運びとなりました。ここで、中国駐福岡総領事館を代表しまして、ご来場の皆様に心より歓迎の意を申し上げます。また、過去3年間、コロナとの戦いや中日協力にご尽力いただきました方々に、心より感謝申し上げます。 コロナ流行の3年間、また、コロナ後の世界は不確実性が高まっています。中国が自国の発展の確実性をもって、アジアと世界の発展に確実性とプラスのエネルギーを注入しています。 過去3年間、中国経済は重なった困難と課題の中で強靭な回復ぶりを見せました。年平均4.5%の成長率であり、他の主要国をはるかに上回っています。今年に入ってから、中国経済は安定した回復を続けており、経済成長の強い原動力と勢いを示しております。1月から3月にかけて、実際に利用された外国投資額は約600億ドルに達し、増加傾向を維持しております。今年第1四半期の国内総生産は前年同期比4.5%増となり、前の四半期の2.9%と比べて経済成長が著しく加速しています。多くの国際機関は今年の中国経済成長を上方修正しています。中国経済の強靭性、潜在力、活力、長期的に上向くというファンダメンタルズに変わることはなく、巨大な市場、完備な産業システム、優れたインフラ基盤といった優位性にも変わることはありません。 これからは、中国は内需拡大戦略を実施し、供給側構造改革を深め、国内市場の規模を引き続き拡大し、市場への参入拡大やビジネス環境の最適化などにおいて新たな施策に取り組んでいきます。また、重大なリスクを予防・解消に力を入れ、特に金融システムの安定の維持、システムリスクの防止を徹底します。経済運営を持続的に改善させ、今年の経済成長目標の5%前後を実現し、世界経済の発展に大きく貢献する自信と能力を持っております。 より広い歴史的視野から見ると、新中国の成立、特に改革開放以降、中国は、先進国が数百年かかった工業化の道のりをわずか数十年で歩み、経済の高速成長と社会の長期的安定という二つの奇跡を成し遂げました。中国は各産業部門が整っており、世界第2位の経済大国、第1位の製造業大国、貨物貿易国、外貨準備国であり、第2位の消費大国と外国直接投資先となっています。2012年新時代に入って以来、中国の国内総生産は54兆元から114兆元に成長し、10年間で倍増以上を成し遂げました。 未来の趨勢から見れば、中国の発展は決まった目標と明るい見通しが示されています。去年10月に成功裏に開催された中国共産党第20回全国代表大会は、中国の将来に向けた青写真を決めました。今世紀半ばごろまでは、中国の中心的任務は、社会主義現代化強国の建設を全面的に完成させるという、二つ目の百年奮闘目標を実現し、中国式現代化をもって中華民族の偉大な復興を全面的に推進することです。中国式現代化は、巨大な人口規模で、人民全体が共に豊かになる「共同富裕」を目指し、物質文明と精神文明のバランスを取り、人間と自然の調和と共生を目指し、平和的発展の道を歩む現代化です。この歴史的なプロセスにおいて、中国は戦争、植民、略奪などの方式で現代化を実現する道を歩みません。平和的発展という道を揺るぎことなく堅持し、平和発展の方式で14億余りの人口が現代化社会に邁進していくことを目指しています。世界がどのように変化しても、中国は改革・開放の道を歩み、イノベーションによる経済成長を堅持し、高水準の対外開放を進め、グローバル産業の国際役割分担と協力に深く関与し、市場化、法治化、国際化された一流のビジネス環境の構築に取り組んでいきます。平和的・開放的発展を堅持する中国は、世界の経済成長に強い原動力をもたらし、各国に多くの発展のチャンスを提供していきます。 事実が証明されているように、中国の発展は日本にとって「戦略的挑戦」でも「脅威」でもなく、ウィン・ウィン協力のチャンスです。個別の国が私利私欲を追求するため、排他的な「小グループ」を作り、中国とのデカップリングを推進しています。このような行動は自由貿易の原則と経済発展の法則に違反するもので、中国とのビジネスチャンスを逃すことに終わるでしょう。また、中国の発展を阻止できるどころか、かえって中国の自立自強の加速を促すことになるでしょう。 友人の皆様 中国は日本最大の貿易パートナーです。コロナの3年間で、中日貿易は逆境の中で成長を保ってきました。2021年、2022年両国間の貿易額は3500億ドルを超え、国交正常化の1972年の10億ドルの350倍以上に達し、日米、日欧間の貿易額の総額を遥かに超えています。中日経済貿易協力の強固な基盤と粘り強さが示されています。九州は古くから中国との交流の玄関としての役割を果たしてきました。省エネ・環境保護技術、ハイエンド製造業、グリーン産業、農業、物流などが発達され、中国と大きな協力の空間があります。中日双方は両国の指導者が達した重要な合意に基づいて、中日平和友好条約締結45周年とコロナ後の中国経済の急速な回復の機会を見逃さずに、相互補完性を生かした協力を深め、九州と中国の協力を以って中日地方協力をリードし、新時代の要請にふさわしい中日関係の構築に更なる貢献をされるよう心から期待して、わたしの挨拶と致します。 ご清聴ありがとうございました。
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